(2025年10月)記事003 ニューポットとステーブで飲み比べ遊びの勧め

2023年10月にウイスキー造りを始めた月光川(がっこうがわ)蒸留所は、これまでに2回、蒸留したてのスピリッツをそのまま瓶詰した「NEWPOT(ニューポット)」をリリースしました。その2回目の2025年3月の時には、「NEWPOT」に、焦がした木片であるステーブと組み合わせたセット商品も発売しています。

ステーブは、熟成したウイスキーの樽に沈めてより複雑な味わいに仕上げることを目的に作られたものですが、月光川蒸留所では無色透明の「NEWPOT」が入ったボトルにステーブを沈めて、ウイスキーを育ててみる体験をするのはとっても面白そう、と考えついたのだそうです。そのうたい文句は「ウイスキーにステーブを浸漬することで熟成が始まり、色づきや香り、味わいが刻一刻と変わっていきます。ご自身のお好みの味になるまで熟成を進め、オンリーワンのオリジナルウイスキーを育ててみてください」でした。

そうなると好奇心いっぱいの月太郎も“実験”してみたくなり、早速、商品を手に入れて、楽しい飲み比べをしてみました。

2本の「NEWPOT」に一つにはフレンチオークのステーブを、もう一つにはアメリカンオークのステーブをそれぞれ漬けてみました。

1週間後に、しまってあった黒い箱から取り出して驚きました。わずか1週間、小さな木片を漬けておいただけなのに、まるで見た目はウイスキーでした。いや、より深みのある琥珀色に変身したフレンチオークの方などは、市販されているウイスキーよりもずっと濃い!のです。さらに2週間後にはフレンチオークは琥珀色の深みが増し、アメリカンオークも1週間後よりは濃くなりました。

早速、利き酒をしました。フレンチオークはトーストされた香りがしっかりとついていて、それに甘い香りが絡んでいます。アメリカンオークも似たスモーキーさを感じるものの、色合いと同じで薄くて細身の香りでした。

続いて、口に含みました。この時はまず先に、「NEWPOT」を味見しました。蒸留したての鋭角的でワイルドなアルコールの香りとともに、初々しさも感じ、しかも、すぐに突き上げるような辛さが印象的。

対するアメリカンオークは「NEWPOT」のワイルドさをスモーキーな香りと奥行きのある味わいが包み込んでおり、干しブドウのニュアンスを感じる複雑さが心地よかったです。フレンチオークも基本のイメージは似ていましたが、アメリカンオークよりも味わいが若くてエネルギッシュさが前面に出ていて、ビターチョコレートのニュアンスも。最後に突き上げてくる辛さは「NEWPOT」の面影が強く残っていました。

小さな木片が短い間でここまでの変化を起こすとは驚きでした。木に触れることでウイスキーはどんどん魅惑を増すのだということを体感できた実験でした。皆さんも是非!。